虫歯の再発を繰り返すことで待っている「抜歯」に注意


悲しいことに「昔に虫歯治療をした歯」はある程度の期間をおくと虫歯が再発してしまうことがとても多いんでよすね。
(治療部分が虫歯になる「二次う蝕(二次カリエス)」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?)

これは現在、気軽にどこの歯科医院でも受けられる虫歯治療には「歯を削って人工の詰め物を入れる」という方法しかないからでして・・・
人工物である詰め物と自分の歯との間にはどうしてもわずかに隙間が生まれてしまいますし、「詰め物の寿命による劣化」・・・さらには、「治療時に虫歯を全て取り除けなかった」なんてこともあるので「治療した歯が再度虫歯になることは仕方がない」こととも言えてしまいます。



そして・・・
1回目の治療で「コンポジットレジン(プラスチックの充填物)」を入れた場合、2回目の治療では「インレー(銀の詰め物)」を入れ、3回目には「クラウン(歯の被せ物)」を装着・・・
などといった具合に治療のたびに歯が削られていって、自分の歯がどんどんと失われて人工物の割合が増えてきてしまいます。

こういった治療を繰り返していると最終的にだいたい4回から5回目ぐらいの虫歯治療をした際には「抜歯」という対処しかできなくなるので注意が必要となるため・・・
もちろん、年齢をかさねるごとに歯周病リスクが高まるために歯ぐきの状態によってはさらに早く抜歯されてしまうことがありますが、やはり虫歯は定番のお口のトラブルなので「子供の頃から丁寧にオーラルケアをして、そもそも虫歯は一回たりとも作らせない」ということが重要なんですよね。



・・・それにしても、これではすでに虫歯を経験されている方からしたら「諦めるしかない…」ということになるのであまりにもヒドいお話となってしまいますが・・・
やはり、どうしても「被せ物をした治療後の歯の中にはどんなにブラッシングしても毛先は当然届かない」ために自分ではなかなかケアすることはできないので「定期健診で状態を観察しておく」ことや「他の歯を虫歯にしない」ことは最低限心がけることはお忘れなく。
(歯医者さんがニガテな私からすると歯の定期健診は「半年~1年に1回」ぐらいで良いと思ってますが、歯の治療をした時に歯医者さんから「〇ヶ月後に様子を見せにきてくださいね。」みたいな期間の指定がされた場合には素直に従って診てもらうようにするのがオススメですよ。)

ちなみに、毎日のブラッシング(就寝時)と同時にフロスなどで歯間のお掃除をしたり、寝る前にデンタルリンスを使うなどは虫歯対策として定番中の定番ですが・・・
こういったこと以外にも「特定の歯に力が加わリ続けるとその部分が虫歯や歯周病になりやすい」ので、「噛み合わせ治療」とか「睡眠中の歯ぎしり対策にマウスピースを付ける」というのも「顎関節症だけでなく、将来的な虫歯や歯周病対策になる」ので是非とも実践されてみてくださいね。
過去に投稿した愛用中のマウスピースについての記事

とにかく「治療した歯は一生ものではなく、むしろその後にトラブルが発生しやすい」ということを覚えておいてオーラルケアをしていきましょう。

この記事のまとめ

  • 一度でも虫歯になってしまうと、その治療箇所で虫歯が再発してしまう「2次カリエス」を予防することはとても難しい
  • 虫歯治療は患部を削って行うため、再発するたびに「自分の歯が少なくなり、さらに奥深い部分が虫歯になる」ことから4回程度治療をすると「抜歯」になってしまうことがある
    (もちろん、虫歯の進行具合で抜歯になる治療回数は変わってきます。)
  • さらに加齢によって「歯周病になる抜歯リスク」も高まるために、子供の頃から「虫歯はできるだけ1回も作らない」ことが大切
  • すでに虫歯治療してしまった人でも「毎日のこまめなオーラルケア」と「定期検診」、「虫歯・歯周病が大きく進行する前に治療を行う」ことで歯の寿命は伸ばすことができるので諦めずにケアしていきましょう